昨今、巷では香りがブームである。

石鹸はもとより、洗濯洗剤、柔軟剤に香料が入り、またストレートに芳香剤や香水により、巷は匂いのるつぼのようである。

匂いには精神安定作用などかあるとも言われるが、東洋医学的にはいかがなものか。

匂いも気の一部であり、身体に益する場合もあれば、害する場合もある。

体力の有る無し、また体質や体調で、同じ匂いでも害になったり、益になったりする。

私が最も危惧するのは、化学合成された匂いである。

自然素材から作られた匂いは生体にあまり害とはならないが、化学合成された匂いは害する場合が多い。

化学合成された匂いは初期、心地良く感じられても、長期間続いたり、体力が低下すると害するものへと変貌することが多いのである。

意外性という意味で匂いを言うと、車酔いは揺れるから酔うと考え勝ちだが、実は化学物質の曝露が裏にある。

化学物質により、全身の粘膜に異常を生じる。

粘膜の異常からか、粘膜を介さずにか分からないが、神経系、ホルモン系、血管系に異常を生じる。

しかし、個人個人違ったところに症状となって現れるのは、元々弱い部位だからである。

つまり元々弱い部位より症状が現れるのである。

車酔いする者は、元々神経系、ホルモン系、血管系が弱く、車の化学物質の曝露によりこれらの器官が弱り、車酔いに至るものと私は考えている。

このように化学合成された匂いを嗅ぐことは、健康上宜しくないのである。

化学物質過敏症の者からすれば、化学合成された匂いは毒ガスでしかないのある。