昨今の科学の進歩は著しい。
自然の産物たる肉体は、人工の産物にドンドン入れ替わる。
歯に始まり、骨、皮膚、角膜、心臓、肺、腎臓・・・。
iPS細胞の研究が進めば一気に代替器官が出回りだすだろう。
精神にしても洗脳という方法で、他人の力で意識や価値観を変えられてしまう。
また、近い将来コンピューターに人の意識をコピーできるという。
そして、コンピューターは記憶と演算機能から、学習する時代が近いらしい。
将来、個としての人の定義は非常に曖昧なものとなりつつある。
現在、人の定義は肉体と意識である。
しかし、肉体も意識も他人の科学によって自在にコントロールされるとなると、またコンピューターが学習することから、今後の人の定義は崩壊するのではないだろうか。
SNSで世界中の人の意識が一つになりつつある。
一から二となり現在の混沌が、元に戻り一になるのかも知れない。
しかし、初めの一と、到達の一とは別物のように思う。
今、異質の一に向かっているように思う。