私は20年ほど前に花粉症がいろんな大きな病気のベースになるという内容の論文を業界誌に寄稿した。

当時、誰もが狐につままれたような反応だった。

当時の臨床の中で、病の発症と花粉の飛散時期との関わりが、私には排除出来なかったのである。

そして、15年前に化学物質過敏症(CS)で、自分自身が倒れてしまった。

それ以来、アレルギーという研究課題を得た。

そして、アレルギーと区別が付けにくい感染症へと研究課題は増えた。

いずれにしても、気を増やすことで一定の効果は得られる。
インフルエンザなどは気を増やせば、早期に熱が上がり早期に消退する。

しかし、養生の重要性は否めない。
普段から健康的な生活を心がけ、実践している者は自然治癒力もあるし、治療も良く効く。

そんな中でも、中国の大気汚染を中心とした環境の悪化は驚異である。
大気汚染により日本人の身体に常時負担を強いられているのである。そこに花粉や感染性病原体の曝露により一気に病んでしまうのである。

このように感じているのは私だけてはなく、昨今これらの専門のDr.による、花粉や化学物質のアレルギーが循環器系の命に関わる疾患への引き金になるという内容の論文を散見できる。

今回の新型コロナウイルスの流行は、まさに大気汚染によるアレルギーと感染症との合併である。

特に武漢は世界トップクラスの大気汚染地域である。多くの市民が呼吸器系を病んでいるのは想像できる。

呼吸器系が弱り、その気的弱り(免疫力の弱り)が、新型コロナウイルスの侵入を簡単に許す結果となり、また悪化にも繋がったのであろう。

穏やかな感染の広がりだったら医療も崩壊せずに済んだのだろうが、叶わなかった。

幸か不幸か、武漢人に比べて日本人の方が肺(呼吸器系)の弱りは、PMに曝露し続けているとはいえども軽度である。

これが結果として、どの程度現れるかは分からないが、大きく差があることを望むばかりである。